慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ 「キムチを売る女」「春の夢」「群山」など常に世界の映画祭で注目を集めてきたチャン・リュルが、これまでと違う次元に入ったターニングポイントとなる一作。

2019年初夏ロードショー
ユーロスペース(東京)、シネ・ヌーヴォ(大阪)ほか全国順次公開

配給 A PEOPLE CINEMA

INTRODUCTION

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韓国、古墳の街、慶州〈キョンジュ〉。この地を訪れた男・ヒョンと、そこに住む女・ユニ。韓国映画界を代表する名優、パク・ヘイルと、演技派に成長したスター、シン・ミナが演じる男と女が出逢ったとき、時を越えて消えたものがふたりを強く結びつける。そして、いつか見た、生と死の間に、その哀しみが熔けていくーー。監督は、今年のベルリン映画祭で最新作「福岡」が上映されたチャン・リュル。初期作品「キムチを売る女」がカンヌ映画祭で受賞して以来、発表した作品「春の夢」「群山」など常に世界の映画祭で注目を集めてきた。日本では知られざる、世界の名匠だ。本作「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」は、チャン・リュルがこれまでと違う次元に入ったターニングポイントとなる一作。ここからチャン・リュルの新しい世界がはじまる。映像で、人の心を書く、映画作家の美しい傑作である。

STORY

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親しい先輩の訃報の知らせから、久しぶりに大邱(テグ)を訪れた北京大学教授のチェ・ヒョン(パク・ヘイル)。亡くなった先輩との7年前の旅を思い出したヒョンは、衝動的に、そこからほど近い慶州(キョンジュ)へと向かう。以前と変わらず、美しい緑に包まれた古墳が並ぶ街を懐かしむヒョン。彼にはどうしても確認したいものがあった。それは、茶屋にあった一枚の春画。その茶屋を訪れたヒョンは、美しい主人・ユニに出逢う。そこに春画は、もうなかった。ユニによれば、7年前からそれは存在しないという。ヒョンはその後、かつて一夜を共にしたことのある後輩の女性をソウルから呼び出すものの、衝撃的な秘密を打ち明けられる。そして、ユニにも哀しい過去があった……春画を探すヒョンがやがて辿り着く意外な結末とはーー。エンディング曲の題名は「サラン(愛)」。詩情緒に満たされるラスト……。

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DIRECTOR

チャン・リュル

チャン・リュル

1962年5月30日、中国吉林省延辺朝鮮自治州の延吉市で生まれた。父は祖父の代に中国に渡った2世で、母は14歳で家族と中国に移住。文化大革命時に父親が逮捕されて5年間拘束されて、母親と幼い彼は農村に下放された。それまで家庭では韓国語で会話していたが、下放先には周囲に朝鮮族がいなかったことから親子も中国語を使うようになり、韓国語を話すことはあまりなくなったという。

 延辺大学中国文学科を卒業し、同大学で中国文学教授となった後、北京に拠点を移し、1986年に小説家として文壇に登場。影響を受けた作家として「紅楼夢」を作者である曹雪芹、好きな欧米の作家としてはカフカの名を挙げている。1989年、天安門事件の際に民主化に関する寄稿によって職を追われ、政府から創作活動を禁止された。それ以降、小説を書くのもやめ、約10年の間、何もしていなかったと語っている。

 そんなチャン・リュルが映画監督になったきっかけは、酒の席で映画を撮った友人と口論となり、腹立ちまぎれに「映画なんて誰にでも撮れる」と言い放ったことだった。その言葉が真実だと証明するため、その日のうちにすぐに脚本を書き上げる。それが2001年、彼が39歳の時に監督した「11歳」だ。それ以前はハリウッド映画しか見たことがなかった彼が、初めて手がけたこの短編作はベネチア国際映画祭など各地の映画祭で上映された。そして、イ・チャンドン監督の支持を受けて、04年にデジタルカメラで撮影した「唐詩」で長編デビューを果たす。続く「キムチを売る女」がカンヌ映画祭で受賞したことから韓国でも認知度が上昇。その後も精力的に監督するかたわら、08年6月まで韓国・延世大学通信大学院映画専攻教授を務め、映画演出論や映画演技論、映像作家論などの講義を行っていた。

 2014年の「慶州」以降の作品には韓国の有名俳優を起用するようになり、ホン・サンスと並んで論じられることが多くなった。また、同作や最近作「群山」には日本人が登場したり、日本にまつわるエピソードが描かれたりしているのが目を引く。13年に東京・渋谷で「中国インディペンデント映画祭」が開催され、「唐詩」「重慶」「豆満江」が上映された際には来日している。但し、中国では作品が公開されたことはない。「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」と縁が深く、07年に「風と砂の女」が上映されたのを皮切りに、09年に「イリ」、10年には「豆満江」が上映され登壇。14年には「慶州」で主演のパク・ヘイル、プロデューサーのキム・ドンヒョンと共に招待され、17年には「春の夢」で出演者した二人の監督も参加してのシンポジウムが開催されている。福岡が大好きということから、18年にはその名も「福岡」というタイトルの作品を監督。19年、ベルリン映画祭で上映された。出演者はクォン・ヘヒョ、パク・ソダム、ユン・ジェムンなど。こちらも公開待機中。

フィルモグラフィー

2001
「11歳」
2004
「唐詩」
2005
「キムチを売る女」
2007
「風と砂の女」
2008
「重慶」「イリ」
2011
「豆満江」
2013
「風景」
2014
「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」
2015
「フィルム時代愛」
2016
「春の夢」
2018
「群山」
2019
「福岡」

CAST

パク・ヘイル

パク・ヘイル
(チェ・ヒョン役)

1977年1月26日、ソウル市出身。南ソウル大学英語学科卒。2000年に舞台「青春礼賛」でデビューし注目され、「ワイキキ・ブラザーズ」(01)で映画初出演。’03年の「嫉妬は私の力」で高い評価を受けて、韓国映画評論家協会賞をはじめ各賞で新人賞を受賞し、映画界注目の若手として急浮上。同年、連続殺人事件の容疑者を演じた、ポン・ジュノ監督作「殺人の追憶」の大ヒットで一般にも広く知られる存在となった。06年には再びポン監督と組んだ「グエムル 漢江の怪物」が1301万人を動員する大ヒットとなり、プロモーションのために来日。’09年はサバイバルゲームを素材とした「10億」でシン・ミナと共演した。’11年には、17世紀を背景にした時代劇「神弓-KAMIYUMI-」に主演。747万人を動員し、出演作中「グエムル」に次ぐ成績を収めた。

興行成績だけでなく、演技力や作品が常に話題となる俳優であり、12年の「ウンギョ 青い蜜」では70代の老詩人になり切って観客を驚かせた。14年、「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」でチャン・リュル監督と初めて組んだ。以降、18年の「群山」まで短編を含めて4作品に出演している。近年の話題作に「ラスト・プリンセス-大韓帝国最後の皇女-」「天命の城」などがある。

フィルモグラフィー

<映画>

2001
「ワイキキ・ブラザーズ」
2002
「フー・アー・ユー」(友情出演)
2003
「菊花の香り〜世界でいちばん愛されたひと〜」「嫉妬は私の力」「殺人の追憶」
2004
「初恋のアルバム〜人魚姫のいた島〜」
2005
「恋愛の目的」「天国までの60日」
2006
「グエムル 漢江の怪物」
2007
「よいではないか」(友情出演)「極楽島殺人事件」
2008
「モダンボーイ」
2009
「10億」「グッドモーニング・プレジデント」(特別出演)
2010
「黒く濁る村」「おいしい人生」(声の出演)「獣の終わり」
2011
「ハートビート「神弓-KAMIYUMI-」
2012
「人類滅亡計画書」(カメオ出演)「ウンギョ 青い蜜」「私は公務員だ」(特別出演)「私が告白したら」(特別出演)
2013
「ブーメランファミリー」
2014
「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」「サンタバーバラ」(特別出演)「提報者〜ES細胞捏造事件〜」「22年目の記憶」
2015
「フィルム時代愛」「同行」(短編)
2016
「ラスト・プリンセス-大韓帝国最後の皇女-」
2017
「天命の城」
2018
「上流社会」「群山」

シン・ミナ

シン・ミナ
(ユニ役)

1984年4月5日、京畿道城南市出身。本名ヤン・ミナ。東国大学演劇学科卒。’98年、中2のときにティーン誌「KiKi」の第1期専属モデルとしてデビュー。フォトジェニックな魅力でたちまち多くの広告やCFに起用され人気を得た。ミュージックビデオ(MV)にも多く出演し、特に00年に人気歌手チョ・ソンモの大作MVに出演し広く知られるようになった。

01年、イ・ビョンホンの妹役を務めたドラマ「美しき日々」と共に、映画「火山高」で俳優としてデビュー。映画の公開に際して02年に公式初来日した。その後はドラマ・映画で活躍。05年には「甘い人生」でイ・ビョンホンを惑わす魔性のヒロインに扮し、大人の女優への脱皮に成功した。08年の「GO GO 70s」では利川春史大賞映画祭をはじめ各賞で受賞。10年にはドラマ「僕の彼女は九尾狐〈クミホ〉」のヒロインが国内外で人気に。続く「アラン使道伝」(12)の幽霊役も好評だった。’09年以降、映画からは遠ざかっていたが、14年に「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」で久々にスクリーンに復帰し、チャン・リュル監督の期待に応える演技を見せた。また、同年は「私の愛 私の花嫁」がヒット。19年は映画「ディーバ」でカムバック予定だ。ファッションアイコンとしても知られる。

フィルモグラフィー

<映画>

2001
「火山高」
2002
「マドレーヌ」
2005
「甘い人生」「サッド・ムービー」「野獣と美女」
2008
「最強☆彼女」「GO GO 70s」
2009
「キッチン〜3人のレシピ〜」「今、このままがいい」「10億」
2013
「ザ・エックス」(短編)
2014
「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」「私の愛 私の花嫁」
2016
「春の夢」(特別出演)

<ドラマ>

2001
「美しき日々」
2003
「パンチ〜運命の恋〜」
2005
「このろくでなしの愛」
2007
「魔王」
2010
「僕の彼女は九尾狐〈クミホ〉」
2012
「アラン使道伝-アランサトデン-」
2015
「オー・マイ・ビーナス」
2017
「明日、キミと」

TRAILER

THEATER

2019年初夏ロードショー ユーロスペース(東京)、シネ・ヌーヴォ(大阪)ほか全国順次公開