STORY
SARSが猛威を振るった2003年、
アメリカから台湾に帰郷した
13歳の少女と家族の物語。
2003年冬、母と妹とロサンゼルスで暮らしていた13歳のファンイーは、母が乳がんになったため、3人で台湾に戻ってくる。台北の中学に通い始めたファンイーは、決められた髪型や制服、苦手な中国語の授業、先生の体罰などアメリカとは違う学校生活になかなか馴染めない。幼馴染のティン以外のクラスメイトからは “アメリカン・ガール ”と呼ばれ疎外感を味わい、アメリカの友人に「ここは最悪」とメールを送る。家では母が術後の不調を訴え、9歳年下のファンアンが病気の話でファンイーを苛立たせる。家族と久々に一つ屋根で過ごすことになった父は、妻を心配し娘たちを気遣いながらも、生活のために出張で家を空けざるを得ない。母に対しやり場のない怒りを募らせるファンイーは反抗的な態度を取り続ける。そんな娘に母も感情的になり、親子の溝は広がっていく。乗馬が好きだったファンイーは、インターネットカフェに出入りして台湾の乗馬クラブを検索し、母への不満をブログに書いては気を紛らしていた。間もなく、ブログを読んだ教師からスピーチコンテストに出ることを勧められたファンイーは前向きになる。だが、コンテストの前日、発熱したファンアンがSARSの疑いで病院に隔離されてしまう。