A PEOPLE CINEMA(エーピープルシネマ)

没後20年 作家主義 相米慎二
アジアが見た、その映像世界

*

2001年9月11日、アメリカ同時多発テロが発生。その2日前、9月9日、映画監督・相米慎二が逝った。あれから20年──。その世界的な評価は遅れていると言われていたが、2012年にナント映画祭(フランス)、エディンバラ映画祭(イギリス)、パリシネマテーク(フランス)、2015年にはフランクフルト映画祭(ドイツ)などで、次々とレトロスペクティブが行われた。2005年、全州(チョンジュ)映画祭(韓国)で行われた回顧上映で衝撃が流れた。そして、2021年、アジアでの再評価の波が来る。デジタルの時代、コロナ禍の時代、新たな映画の方法が求められている。アジア映画がもつ、荒々しさ、凶暴性。それを考えたとき、作家・相米慎二という名前が浮かぶ。アジアの作家や俳優、評論家がいま、相米慎二を改めて発見しようとしている。いま、日本に相米慎二のような作家は存在しているのだろうか。80年代を生きた獰猛さ。アイドル映画という枠組みを超え、その過剰なまでの演出を突き詰めた。90年代を生きた繊細さ。ミュージカル的な世界観の導入。自己の集大成と、新たなる変化への挑戦。そして、2001年(21世紀)に結果として残した、たった一本の別れの挨拶。新しい映画の可能性が、相米慎二監督作品13本の中にきっとある。

*

<上映作品>

  • 翔んだカップル
  • セーラー服と機関銃
  • ションベン・ライダー
  • 魚影の群れ
  • ラブホテル
  • 台風クラブ
  • 雪の断章 情熱
  • 光る女
  • 東京上空いらっしゃいませ
  • お引越し
  • 夏の庭 The Friends
  • あ、春
  • 風花
  • 空がこんなに青いわけがない *共同プロデュース作品

開催:2021年2月6日(土)~2月19日(金)
ユーロスペース(その後、横浜シネマリン、下高井戸シネマなどで上映)
主催:A PEOPLE

公式サイト
TOP